コラーゲンの生成
ビタミンCは、人の皮膚、腱・軟骨などを構成するたんぱく質である、コラーゲンの合成に必要なビタミンです。

コラーゲンは繊維状のたんぱく質で、人のたんぱく質の中の30%を占めています。ビタミンC不足によりコラーゲンの構造が弱くなると、毛細血管から出血するようになったり、歯肉炎といった症状や、壊血病のような疾患を引き起こします。

酵素の働きを助ける
身体に入ってきた様々な異物(薬物など)を代謝したり、農薬などの有害な有機化合物を解毒する「シトクロームP450」を活性化する作用を持っています。

その他の働き
その他にも、還元作用でビタミンEを再利用できる形にしたり、鉄の吸収を助けたり、様々な成分の代謝に関与したり、といった働きがあります。

ビタミンCは風邪に効果があるのか?

ビタミンCは風邪に効く、というのは、一度は目にし、耳にしたことはあるのではないでしょうか。

1970年代、化学の偉人であり、ノーベル化学賞の受賞者でもあるライナス・ポーリング氏が大量のビタミンCを摂取し続けることで風邪を予防し、早く治すことができると発表してから、ビタミンCと風邪の関係は世界中の関心を集めてきました。

その後様々な実験が行われてきましたが、喫煙者やハードな運動を行っている方など、ごく一部の条件に当てはまる場合を除いて、ビタミンCサプリメントでは、風邪の予防には効果がないことが示されました。

ですが、日々摂取していれば風邪にかかった際に早く治る(但し、風邪をひいてからビタミンCを摂っても効果がない)という結果も出ています。また、ビタミンCが慢性的に不足しがちな一部の人については風邪発症率の減少が認められたことから、全く関係性がない、とは断定できないかもしれません。